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2020-06-05 22:45:00
母乳って、ミルクよりいいですか?(赤ちゃん編)
母乳は、赤ちゃんにとっていいものであるという、漠然とした認識はあると思います。
では、具体的に、どのようにいいのでしょう?
母乳育児を続けると、赤ちゃんの様々な病気の発症率を下げる効果があります。
母乳は、口から飲んで、胃・腸を通り、排泄されます。そして、たまに、ゲップと一緒に吐いたりして、少し鼻や気道の粘膜にもつきます。
母乳を3ヵ月以上飲んでいる赤ちゃんは中耳炎や、喘息、上下気道・気管支炎などの病気にかかる率が低下すると報告されています。
腸の病気や糖尿病、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを低下させ、母乳で腸をコーティングするので、アレルギーの発症リスクも下がり、良好な腸内細菌層を育ててくれます。(アメリカ小児科学会発表)
病気の他には、IQとの関連性も報告されています。オーストラリアの研究では、6ヶ月以上母乳育児を行った方が、特に言語に関するIQが高いとの報告が上がっています。
また、睡眠にも影響すると言われていて、子供の睡眠は、健康・認知能力にも影響しますので、とても重要です。これは、母乳中のDHAが関わっていると考えられていて、DHAはメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンを調整しています。夜間に最も高くなり、赤ちゃんの睡眠リズムを作っていくのです。ちなみに、母乳中のDHAの濃度は、母親が摂取するDHAの量に依存していて、後乳と呼ばれる最後の方の母乳に多く含まれます。母乳の成分については、また詳しく書きますね。
最近では、メタボの予防にも効果があるという研究結果もあります。
肥満や、糖尿病の予防効果があるのです。
あれ?うちの子は、母乳飲みすぎて、太り過ぎって言われたな…と、思う方もいるかもしれませんが、母乳を飲んで、太りすぎた場合でも、赤ちゃんがハイハイしたり、歩いたりしはじめたら、標準の体重に戻っていく事が多いです。
哺乳瓶で飲む場合は、赤ちゃんは飲む量をコントロールできにくいですが、母乳では、赤ちゃんは必要なカロリーを摂取すると、後は、チュパチュパと遊び飲みをしたり、自分からおっぱいをはなしたりします。
病気にならないわけではなく、確率が少なかったという報告ですので、絶対ではありませんが、
ママが無理しない程度に、できるだけ、少しでも、母乳を与えてあげてください。
参考文献「母乳育児学」