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2021-12-06 14:38:00

無痛分娩のメリット・デメリット

 

 

久しぶりの投稿です。

 

今日は、無痛分娩についてお話ししたいと思います。

 

私も、多くのお産に携わって来ましたが、経腟分娩:無痛分娩=82

くらいの割合でしょうか。

近年になり、無痛分娩の数は増加傾向にあり、日本では全分娩(帝王切開含む)に対する無痛分娩の割合は6%程度です(2016年厚生労働省)。

 

欧米諸国では、イギリス20%、アメリカ40%、フランス60%と、国によって幅がありますが、それに比べても、日本の無痛分娩の割合は低いです。

 

国によって、人々の考え方が違ったり、社会保障の内容により、入院日数や分娩にかかる費用が違ったりと様々な理由があると思います。

 

では、どちらがいいのでしょうか?

 

特に初めてのお産では、お産がどのように進むのか、予測をつけるのは難しいです。

 

安産で、するっと産める方もいれば、

 

難産で、二日間ほど痛みに耐えながら産む方もいます。

 

考え方としてのアドバイスができるとすれば、

陣痛がどうしても怖い。産後も、サポートしてくれる人がいなくて、自分一人で頑張らないといけないなど、体力を温存しないと産後が心配な方などは、無痛分娩を考えても良いかもしれません。

日本では、痛みに耐えて、お産をするのが美学のような考え方が根付いていますよね。無痛分娩がまだ少なかった時代の方からすれば、あの痛みを耐え抜いてこそ、母親だと考えている方もいるかもしれません。もちろん、私は、全ての、陣痛を耐え抜いてきたお母さんたちを尊敬しています。

 

でも、手術をする場合、麻酔をかけないで手術をすることなど、現代においては考えられないですよね?

 

妊娠・出産は病気ではなく、自然な営みの中で行われていることです。

医療介入をする必要がないものに、介入をしなくても良いのではないか?

そう考える事も正解だと思います。

 

無痛分娩のメリットとしては、

・痛みが少なくなることで、痛みに対する恐怖感を取り除き、分娩にリラックスして臨むことができる

・体力を温存することで、産後の回復が早い

などがよく言われます。

 

デメリットとしては、

・麻酔に対する副作用が出ることがある(かゆみやしびれ、吐き気など)

・費用が高額になる(施設によって、プラス1020万ほど)

・陣痛が弱くなる可能性があり、子宮収縮薬や吸引分娩・鉗子分娩の頻度が増える

などが言われています。

 

考え方、感じ方は人それぞれです。

産み方に正解などありません。それぞれの方が、自分がよく考えた方法で、

自分なりの答えを出せれば、それでいいのです。

 

自分のお産について、お産後の生活について考えている時点で、みんな立派な母親です。

 

考えても、答えに迷うこともあるかもしれません。

そんな時は、専門家に相談して、アドバイスをもらいましょう。

 

個人的には、一人目で、本当に苦しんで、陣痛の恐怖で子供を産めないなどと思っている方には、無痛分娩をお勧めしたいです。

二人目からは、保険適応などになると良いのですが。。。

 

ただ、無痛分娩を行う施設は、しっかりと選ぶことをお勧めします。

 

無痛分娩の学会から、市民講座や無痛分娩の情報提供があります。

参考にしてみてくださいね。

 

https://www.jalasite.org/

無痛分娩のメリット・デメリット