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2022-07-02 17:15:00
ミルクの減らし方
退院して、1ヶ月までのママとお話をしていると、
・退院の時に、ミルクを足すように言われたから、3時間ごとにミルクを足している
・黄疸が強いと言われたから、怖くてミルクを足している
などと、ミルクが必要か分からないけど、とりあえず、ミルクを足しているという方によく遭遇します。
哺乳瓶でミルクを与えていると、どれくらい飲んだというのがわかるので、安心感には繋がりますよね。気持ちはよくわかります。
母乳をどれくらい飲めているのか、簡単にわかれば良いのですが、現状では、哺乳の前後に体重を測定したり、ママの乳房の感覚などで評価をせざるを得ません。
母乳の量は一定ではありませんし、赤ちゃんの飲み方や消化も一定ではありません。
病院を退院するときに、母乳の量が足りなくても、母乳を与え続けていれば、母乳量は少しずつ増えてくるものです。劇的に増えることもあります。
そこで、今回は、病院を退院後のミルクの量についてお話ししようと思います。
一般的に、正期産(妊娠37週〜41週)と呼ばれる週数で出生し、特に問題のない赤ちゃんでは、
生後1週間までは 生後日数✖️10ml(+10ml)が1回量でtotal 300〜500ml/日程度。
生後2週間までは 1回量は60〜100mlでtotal 450〜650ml/日程度。
生後3週間〜1ヶ月出は 1回量80〜100mlで total 600〜850ml/日程度。
体重や赤ちゃんによって消化の能力が違うため、一概には言えませんが、必要量は上記のようになっています。
母乳が必要な量出ていれば、ミルクは足さなくても大丈夫ですが、少し足りない場合は、ミルクを足すか、母乳の回数を増やすことで、1日のtotal量を稼ぐ必要があるわけです。
母乳を飲めているサイン
・授乳中、嚥下音(コクコクなど飲み込んでいるような音)が聞こえる
・排泄がしっかりとある(排尿6回以上、排便1回以上)
・飲んだ後に、満足そうにして寝ている(寝ない時があっても、安定して寝てくれる時があればOK)
母乳を飲めてきているのではないかな?と感じたら、ミルクの量を調整していきましょう。
ミルクの減らし方
母乳の量が増えてくれば、次のような症状があります(症状は個人差があります)。
・赤ちゃんが片方のおっぱいを飲んでいる間に、反対側からも母乳が漏れ出てくる
・排泄の量が多くなる。尿の量が多い、水っぽい便を何度もする
・横に寝かせると、溢乳(少量の吐き戻し)が続く
・授乳中に、乳房がジンジンしたり、つーんとしてくるような感覚がある
まずは、母乳を飲ませて寝るようであれば、一度寝せてみて、1〜2時間で起きるとは思いますが、起きたらまた母乳。その後に、ミルクを足すような形で、母乳の回数を増やし、ミルクの回数を少しずつ減らしてみましょう。
母乳だけでは寝ない赤ちゃんであれば、母乳の後のミルクの1回量を少し減らして、母乳の回数を増やしてみましょう。2日位して、赤ちゃんの機嫌や、排泄の量があまり変わらないのであれば、また、少し減らすの繰り返しをしてみましょう(ミルクを60ml足していたのであれば、50、40、30というふうに)。
減らしていく中で、赤ちゃんが全く寝なくなったり、排泄が減ってきたりするようであれば、ミルクの量は減らさずに、元に戻します。無理は禁物です。
母乳をあげたいと思う気持ちで、ママが頑張りすぎて、キツくなってしまったり、なかなか、母乳の量が増えずに悩む場合は、近くの助産師さんに相談してみましょう。
コロナで、通うのも厳しい場合は、助産師会などではオンラインでも相談窓口があります。利用してみましょう。